カリウムは、健康的な血圧を維持するために重要なミネラルです。
血圧とカリウムの関係
血圧とは、心臓が血液を全身に送り出す際に動脈の壁にかかる圧力です。この圧力が高すぎると高血圧と呼ばれ、心臓病や脳卒中のリスクを高めます。
血圧を調整する上で、ナトリウム(塩分)とカリウムのバランスが重要です。
このため、ナトリウム摂取量を減らし、カリウム摂取量を増やすことが、高血圧の予防・改善につながります。
現代の食生活では、加工食品や外食などでナトリウムを摂りすぎる傾向にあるため、意識してカリウムを摂取することが大切です。
栄養指導の実際
病院の栄養課で私は高血圧食・心臓食の献立を作る際、汁物は1日2回までという制限で献立を立てていました。
醤油は減塩醤油に切り替え、濃いめのだしを利用し、香味野菜やレモンなどの柑橘類の酸味を活かして、1日6g以下に塩分を制限するのは本当に難しい課題でした。
現在、保健指導の現場では、「減塩」を意識するだけでなく、カリウムの摂取量を増やすことをセットで取り組む生活を強くおすすめしております。


これらの食品をバランスよく日々の食事に取り入れることで、自然にカリウム摂取量を増やすことができます。
注意点
ただし、腎臓に持病のある方は、カリウムを過剰に摂取すると高カリウム血症となり、不整脈などのリスクがあるため、必ず医師や管理栄養士に相談し、適切な摂取量を守るようにしてください。
まとめ
カリウムは、ナトリウムの排出を促し、血圧を下げる効果があるため、高血圧予防に欠かせないミネラルです。
日々の食事にカリウム豊富な野菜や果物を積極的に取り入れて、健康な毎日を送りましょう。
健康診断の時だけ血圧が高くなる現象を「白衣高血圧」といい、特に女性の方によく見られます。
「家で測るとこんなに高くないのに」と感じ、2回、3回と測定しても自宅よりも高い値が出てしまうのは、医師や看護師の白衣を見ると緊張してしまうことによって、一時的に血圧が上がってしまう現象です。

対策としての腹式呼吸
この緊張を和らげるため、保健師や看護師から「リラックスするために深呼吸をしてみてください」と勧められることがあります。
自律神経を整える呼吸法として、最も効果的とされているのが「腹式呼吸」です。


吸うよりも長く吐くのイメージで血圧を測ってみてくださいね。